美山かやぶきの里

美山かやぶきの里は、京都府にある国の重要伝統的建造物群保存地区の1つです。ユネスコ無形文化遺産に登録された茅葺き職人の技、巡る季節の中で生活しながら受け継がれ大切に守られてきた魅力的な景色と穏やかな時間の流れが、街で忙しく暮らす人々をもゆったりと包んでくれます。穏やかで静かな茅葺屋根の集落を散策すると、四季折々のお花や古き良き日本の里山の原風景が広がって、初めて訪れた人もノスタルジックな気分になるはず。春には枝垂れ桜が美しく咲き、初夏にはお田植え祭が開催されます。秋にはその稲が稲木干しに。9月には畑一面に小さくて可愛らしい蕎麦の花。薄紫の藤袴が咲く頃には、海を渡るめずらしい蝶、アサギマダラが飛来し、秋が深まるに連れ赤や黄色に染まった木々の紅葉が見事です。寒い朝は朝霧が出て、雪が降り始める前には刈り取った茅でつかを立てます。厳しい寒さがカヤをしっかりと乾燥させ、雪が積もる季節には雪灯篭や雪まつりも有名で、海外や京都府内外からも観光客が押し寄せます。雪景色の中、ロウソクの炎に灯されてライトアップされた茅葺き屋根の里に上がる花火は本当にフォトジェニック。ひと目見たい、撮影して写真に残したい、とカメラを持ったファンがベストショットを狙います。