中秋の名月、2021年は大阪は生憎の空模様でお月見には不向きな雲で真っ白な空でした。

秋の十五夜も見損ねた9月の最後の土曜日、紅葉はまだまだということで、田園風景の中に咲く赤い花々を見たくて、ヒガンバナを探しに行ってきました。

関西のガイド本には、万博公園や京都の嵯峨野、奈良の明日香村など色々な名所が載っています。

九品寺に彼岸花が群生していて、カメラを持ったプロやアマチュアカメラマンが早朝から撮影に訪れるほど絶景だと噂に聞いて、奈良までドライブしてきたレポートです。

アクセスや所在地、周辺の感じや駐車場などお伝えしていきます。

朝焼けは時間が早いので、今回は写真を撮るならその次に良い時間帯ということで、順光の午後を狙って出かけました。

九品寺の彼岸花が見られる御所市、葛城古道

奈良県の中部に位置するエリア、御所市は、ごしょし、と書いて、ごせし、と読み、お寺や神社など歴史ある寺社がたくさんあります。

御所市は奈良盆地の西南端にあり、奈良県で一番人口が少ない市で、西側に大和葛城山と金剛山がそびえ、伝統的な建物や古い街並みが残っている風情のある街並みが見られます。

日本国内の代表的な古道の1つ、大和平野の東側、三輪から奈良へ通じる大和古道「山辺の道(やまのべのみち)」と双対するように、西側、葛城山のふもとを走っている道です。

九品寺は彼岸花が周辺で見られる、葛城古道にある浄土宗の寺院です。

沿道にある古い社寺や遺跡を巡るハイキングコースとして地域の人たちに親しまれ、風情ある街並みを写真に収めたいCanon 、Nikon 、Sonyなど高価な機材を持ったカメラマンや、遠くの友達に郵便で写真を届けたい旅フォト好きの人たちほか、散策の観光客にも人気があります。

ヒガンバナは、同じ葛城古道上にある、葛城一言主神社の付近でも多数見られますので、足を伸ばしてみるのも良いでしょう。

一言主神社は一言さん(いちごんさん)として地元の人たちに愛されている、一言の願いならどんな願いでも叶えてくれると伝えられ、境内にある推定樹齢1200年の大きなイチョウの木は見応えがあります。

九品寺の彼岸花は、一言主神社から、北側に歩けば辿り着くので、逆でもOK。

今回は寄っていませんが、明日香村の明日香村稲渕の棚田周辺や案山子ロードも口コミなどから人気があり、見ごろになると大勢の観光客で賑わい、大阪からも行きやすくおすすめです。

九品寺の彼岸花の場所といわれ

お寺の名前の読み方は、くほんじ、と読み、サンスクリット語で、意味は、布教で言う、人間の品格を表しているそう。

上品、中品、下品、その各それぞれにも、例えば、上品の中にも上中下があり、中品の中にも上中下があり、というように、全部で9つの品があり、九品と名付けられているようです。

くほんじと同じように、これも下品はげぼんと読みます。

奈良時代の僧 行基によって、創建されたと伝えられ、境内には行基の像があります。

境内、裏山に千体石仏と呼ばれる無数の石仏があり、御本尊は、木造阿弥陀如来像で、国の重要文化財です。

九品寺の彼岸花は、境内には咲いていません。

お寺が管理しているお花では無いので、見頃の時期や開花状況の問い合わせなどで電話するのはやめましょう。

ヒガンバナのたくさん咲いている場所は、お寺の鳥居の前に道を挟んで無料駐車場があるのですが、駐車場を背にしてお寺を見たら、ちょうど右手の方向です。

お寺と駐車場の間の道を、道なりに右手の方にまっすぐ歩くと、進行方向左手側にあります。

もし蓬の草餅やご当地の甘い物をお探しなら、行き帰りで中将堂 よもぎ餅に寄り道するのも良いでしょう。

九品寺の彼岸花は、その周辺に特に多く群生していて、付近は斜面になっており、コスモスも少し咲いていました。

鳥居をくぐってお寺に入り、境内から右に抜けても同じ場所に出られます。

お寺の所在地、アクセス方法

九品寺の彼岸花は、寺院の外、空き地や田んぼの畦道に咲いています。

車で訪れる際は、ナビをクホンジで設定すると分かりやすいでしょう。

目的地は京名和自動車道 御所ICから車で15分ほどの場所です。

お寺の場所の住所は、奈良県御所市楢原(ならばら)1188です。

マップコードは、36430053*70です。

公共の交通機関で訪れる際は、最寄駅は近鉄御所駅、JR御所駅で、2つの駅同士は歩ける距離で近くです。

JRから近鉄御所までは商店街のアーケードを通ると雨の日でもほとんど濡れずに歩けますが、JRは本数がすごく少ないので、前後に予定があったりする場合は時刻表をきちんと確認しておいた方が良いでしょう。

九品寺の彼岸花まで駅から歩いて行くには、徒歩40分ほど、往復で考えると1時間を越え、かなりの距離があるので、歩くことを目的としているとき以外はお勧めしません。

近鉄の御所駅にあるバス停から、御所市コミュニティバス、もしくは奈良交通のバスが出ています。

コミュニティバスなら、西コース内回り循環乗車後「楢原(ならばら)」というバス停で下車、奈良交通なら、葛城ロープウェイ前行きに乗り、「櫛羅(くじら)」で下車ですが、楢原で降りられるコミュニティバスの方が、乗車時間は約20分ほどで、奈良交通よりも長くなりますが、降りた後の歩く距離が少なくて済みます。

九品寺の彼岸花の辺りまで、楢原バス停からは徒歩5分程度、ゆっくり歩いても10分かからないでしょう。

運賃は、コミュニティバスは100円、奈良交通は200円です。

本数が少ないので、お急ぎの方は御所駅前からタクシーを利用しても良いでしょう。

タクシーなら料金はおおよそ1300円ほど。

仮に2人相乗りで割り勘なら600円ちょっとで行けそう。

九品寺の彼岸花を見に行くのに、公共交通機関を利用しての最安値はコミュニティバスの100円です。

レンタルサイクルを借りて行くという手もありますが、地図上では距離は大したこと無いかも知れないけれど、舗装されていても山なので斜面、しかも上り坂が多いので、けっこうきついと思います。

自信がある方や道中の景観をサイクリングで楽しみたい方にはおすすめ。

九品寺の彼岸花を見物する際の駐車場

九品寺の彼岸花は見時を逃す
【九品寺は彼岸花の名所ですが付近の田畑は地域の人の生活の場です】

車で行く時は、お寺の無料駐車場があります。

鳥居の前まで車で上がれて、収容台数も20台ほどあり、ヒガンバナもすぐ近くですが、お彼岸の時期などお墓参りで利用する方も多数いらっしゃるシーズンは、ご迷惑になる場合もありますので、付近のコインパーキングから徒歩にするなど配慮した方が良いでしょう。

無料駐車場に停める場合も、例年人気の開花から満開までの見ごろの季節、特に早朝の朝焼けが見られる日の出の時間帯や、周辺一帯に届くオレンジの夕日が山やお寺、畦、花で真っ赤な空き地をキラキラと輝かせる時間帯は、圧巻の景観が名所として知られ有名ですので、絶景を撮影したい御所市内外からの観光客や撮影者の人たちが多く集まり、たくさんのより近くに無料で車を停めたいと思う方で大変な混雑が予想されます。

2018年、2019年と、2021年までの例年の流れを見ても、見頃の状況や時期、場所の情報は電話で問い合わせできなくても、ヒガンバナの見ごろシーズン以前辺りから開花以降も、現在の状態が、旅行者のブログや、近隣の人たちの観察報告、SNSでの投稿、イベントサイトなどで順次紹介され、盛り上がっていきます。

九品寺の彼岸花自体は聞いたことが無かったとしても、どこのエリアでもお彼岸の頃の曼珠沙華のお花見ってある意味お彼岸の定番ですから、目的を決めずいいところがあったら行こうと探し始める方も多いです。

全国どこからでもネットで検索すれば簡単に、田園風景の広がる近辺の田んぼや棚田、裏山や土手、階段の付近を赤く染める光景がタイムリーに見られ、秋にかけ見どころや魅力などトラベル特集などで詳細に公開され始めると、スポットの特徴やまとめ記事も増え、地図や住所など一帯のことがとても分かりやすく見られます。

アクセス方法や近鉄御所駅からのルート、奈良交通のバスを利用しての乗車時間や下車のバス停、JR御所駅やバス停からの徒歩の道順や所要時間、タクシーでの料金、格安ルートの比較、そして車で行くときの駐車に便利な近くの駐車場など、地元の人以外の奈良が初めての場合でも問題なく群生エリアの目的地までつく情報が、画像や動画、イラストなどで簡単に見つかります。

行きたくなるのも当然だし、確認したものを参考に、より安く、と思うのも当たり前のことだと思います。

神秘的な古刹を訪ね、仏閣やその境内、石仏などを拝観するのは、それだけでも観光スポットとして価値がありますし、寺院を回るお寺好きの方達は、雲ひとつない青空の日中や、紅葉の時期、桜の綺麗な季節など、それぞれの時期タイミングでの違った趣を見るために、何度も同じところに参拝するのもありがちな事です。

桜なら吉野も有名ですし、県の天然記念物の佛隆寺の千年桜も見応えがあります。

九品寺の彼岸花とセットで、南側に15分〜20分ほど歩いたところにある、一言願いを言えば、一つだけ叶えてくれる葛城一言主神社にも寄り道できますし、一言主神社に来たからこちらにも、と2つをツアー的に寄られる方も居ますよね。

古道には、六地蔵石仏、駒形大重神社、高天彦神社、高鴨神社など数々の名所が分布し、寄りやすい立地になっています。

奈良県御所市楢原にある浄土宗の古いお寺の基本情報として知られる、本堂や国の指定の重要文化財である本尊の木造阿弥陀如来坐像、奥に無数見られる千体石仏、奈良時代の僧、行基の創建したと伝えられる歴史だけじゃなく、奈良県御所市という町のイメージや御所の葛城や楢原という場所、葛城古道の歩いてみた感じ、山麓のそばや畔のコスモスなど楽しみ方は人それぞれです。

九品寺の彼岸花が見たいからといって自分勝手な気持ちにならず、お寺の方や参拝の方、近隣の住民の方のご迷惑にならない様、節度を持って、長居せず楽しむなどマナーを守って見物しましょう。

マナーの悪化でトラブルが増加しています

九品寺 彼岸花のシーズンOFF
【赤い絨毯の広がる空き地☆見頃を過ぎた花が白む】

SNSなどで多くの写真が掲載され、観光スポットとして多くの見物客が訪れるようになり、心無い撮影者や旅行客、観光客のマナーの悪さが地域で問題になり、例年の苦情から、無くそうという声が上がるほどになっています。

九品寺は彼岸花の群生が魅力的な素晴らしいスポットですが、名所と言っても地域の皆さんが手入れをし、努力によって美しく保たれている私有地です。

見に来た人に喜んで欲しいと大切に育てられているお花畑が、一部の方のマナーの悪さで存続が危うくなってしまうことなく、これからも長く楽しませて貰えるように、一人一人が責任を持った行動を心がけましょう。

花の踏み荒らしやゴミのポイ捨て、長時間の場所の独占や付近の田畑への立ち入り、農家の人たちの邪魔になる行為、お寺への問い合わせ(ヒガンバナはお寺の管理ではありません。)、夜中の騒音など、くれぐれも注意して、また来年も綺麗な景色があるように、大切に鑑賞したいものです。

九品寺に彼岸花を観に行かれた際は、その点に気を付けて、地域住民の方が作ったヒガンバナの名所を楽しみましょう。

神社やお寺は、クリエイターの商品販売、購入のビジネス施設や宿泊目的のホテルや宿とは違い、定額制のパスポートや会員登録してログインするマイページなどもありません。

ポイントも還元されないし、LINEポイントも貯まりません。

ダウンロードでガイドマップを貰えたり、トップからカテゴリー一覧でその他素材を選択して手に入れたり、LINE予約サービスもありませんが、平日でも休日でも自由に訪れられる、癒しのパワースポットです。

中国など航空券で訪れる海外からの海外旅行客や観光のお客様の東京や大阪でのマナーがニュースで話題になることがありますが、国内旅行の日本人観光客も、遠方、北海道・沖縄、九州からの人や、関東方面、東京都、もっとずっと近隣の京都府や兵庫、神戸など近くから出発の大阪府から来た私のような客も、個人個人が必要なマナーを意識して、混雑などで周りの一部の心ない行動を見ても、真似したりしないで過ごして欲しいです。

九品寺の彼岸花を見る前に知りたい行基について

九品寺の彼岸花は日没も見頃
【九品寺は彼岸花の観賞は無料☆朝焼け夕焼けが人気】

九品寺は彼岸花が有名な日本国内の、奈良県御所市の楢原の寺院です。

お寺を開いたのは、聖武天皇の時代に、奈良にある東大寺の大仏造営にも実質責任者として関わっていたと伝えられる行基という僧です。

行基は、民衆救済の為の布教活動を生涯に渡りライフワークとしていました。

近畿を中心に布教活動を続けながら、農地に人工的に水を引く灌漑事業や、池や川、橋や港を整備し、港湾施設の建設、四十九院とよばれる僧尼院の建設に尽力しました。

聖武天皇は、僧侶の中での最高位、行基を我が国で初めての大僧正に補任します。

九品寺は行基が開祖した、戒那千坊の一つです。

室町時代に兵火から免れて、今も残っています。

九品寺の彼岸花と一緒に見たい千体石仏

九品寺 彼岸花のアップ
【九品寺の彼岸花は見頃を外しても混雑☆繊細な花弁】

南北朝時代、南北朝の戦いの際に、城主の楢原氏は楠木正成公と共に、南朝に味方し、北朝との戦いに参戦しました。

その時家族や地元の人々が、身代わりの石仏を掘り、奉納したのが、千体石仏です。

裏山に残っている石仏は数にして1000を超え佇む姿は圧巻の迫力があります。

九品寺の彼岸花の見られる空き地の辺りや、境内、本堂前の場所とはまた違った雰囲気です。

御朱印巡りをされてる方は

寺務所に直接聞いてみると良いようですが、受付を中止していたり、タイミングが難しそうな印象を受けました。

九品寺で彼岸花を見て、ご朱印も書いて欲しいとお考えの場合は事前に問い合わせてみたほうが良さそうです。

九品寺の彼岸花の開花時期

お花見の時期って、同じ花の種類でも地域や場所、毎年の天候、気温などによって左右されるので毎年の見極めが難しいですよね。

九品寺の彼岸花も、この日なら絶対という日はありません。

ヒガンバナのとしての開花時期は7月〜10月、中でも奈良県のヒガンバナの見頃は、毎年9月中旬ごろから下旬にかけてだそうです。

twitterなどで最新の情報を見るとより確実ですが、毎年これぐらいの時期、という目安なので、ご参考になれば幸いです。

ちなみに私たちは9月下旬を狙って行ったのですが、ピークは過ぎた、という感じで、時期を外してしまったようでした。

群生している姿はそのままに、赤い海のように見えるけれど、枯れかけたヒガンバナは花びらが萎んでフチが白くなって、花火が燃え尽きた後のよう。

その中にこれからさく瑞々しい花がいくらかある、という状態でした。

九品寺の彼岸花、次はベストな時期に再訪したいです。

目的地のお寺も見どころいっぱいの美しいお寺で、小さい石仏がお行儀良く並ぶ姿は圧巻なので、時間に余裕があればぜひ参拝に寄ってくださいね。

九品寺の彼岸花の種類

九品寺 彼岸花の見頃をリサーチ
【九品寺に彼岸花の問い合わせはやめましょう】

ヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリス属)で、多年草、球根で育つ植物です。

赤、白、黄色、オレンジなどの花色があります。

日本で多く見られる赤い色の花が咲く種類は、流通名をリコリスラディアータと言います。

早朝のヒガンバナ、夕焼けとヒガンバナ、日中の明るい光や森の中の暗いヒガンバナ、色々な表情を見せてくれる秋を彩るお花、ヒガンバナといえば、赤が代表的ですよね。

九品寺の彼岸花も赤いものがほとんどですが、群生を外れた田んぼの畦には白も少し咲いているのを発見できました。

河原やあぜ道などに、夏の終わり頃から咲き始め、しっかりとしたまっすぐな30cm〜50cm
の茎に、目立つ花が咲いていて、花のある状態の時には、葉が無いのが特徴です。

一般的な植物と違い、花のあとに葉が出てきます。

九品寺の彼岸花は有毒植物です

ヒガンバナは、花や茎、葉や根に20種類ものアルカロイドという毒を持っていて、特に球根は強い毒性があります。

九品寺の彼岸花は、ヒガンバナに似た花ではなく、ヒガンバナです。

誤って食べてしまうと深刻な症状を引き起こすだけでなく、死に至ることもある強い毒なので、普通に鑑賞する分には食べてしまうことはないと思いますが、ペットの犬やお子様が間違っても食べてしまうことのないように注意してください。

切り花として飾っていた花瓶の水を飼っていたねこちゃんやワンちゃんが飲んでしまったり、かじってしまったりして、亡くなった例もありますので、小さい子供と一緒に見物に行くときは、くれぐれも目を離さないよう気を付けましょう。

もちろんおうちで花器に飾るときや花壇や鉢植えで育てるときも、事故の無いようきちんと対策を。

そっくりの花☆ネリネ

赤い絨毯の中に、黄色や白を見付けただけでも特別感のあるヒガンバナ。

あそこにはピンクのヒガンバナが咲いてる、なんて話を聞いたことは無いでしょうか。

めずらしい花を見たくて、遠方から訪れる方も居るでしょう。

九品寺の彼岸花は、赤い色で、ヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリス属)の花ですが、よく似た形でたくさんの花色があるネリネという球根植物があります。

海外ではダイヤモンドリリーと呼ばれるこの花は、ヒガンバナ科ヒメヒガンバナ属(ネリネ属)で30種類もの品種があり、赤や白のほか、ピンクや紫色、褐色など様々な花色の花を咲かせます。

赤い色の種類だと本当にそっくりで見分けるのは難しいですが、ヒガンバナとは別の植物です。

ヒガンバナの球根は有毒ですが、ネリネに毒は無く、見分け方としては、花期に葉があるかどうかです。

どちらもとてもきれいです。